レポートの情報量を調整する方法

Ranorexでテストを実行するとレポートが作成されますが、レポートの各アクションには「レポートレベル」が設定されています。「レポートレベル」を使用することで、レポートに表示する情報を調整することが可能です。
レポートで重点を置く箇所、優先的にチェックしたい箇所というのはユーザー様ごとに異なるかと思いますので、ここでは、「レポートレベル」でレポートの表示情報を調整する方法についてご紹介します。

レポートレベルとは

Ranorexのレポートを確認すると、各アクションには「Level」が設定されており、テストを実行している最中に発生するイベントはこの「Level」でレベル分けされます。これを「レポートレベル」と呼びます。

実行するテストケースやレコーディングモジュールの数が膨大な場合は、このレポートレベルを使用することで、レポートに表示されるデータ量を抑えることができます。

6つのレポートレベル

Ranorexでは、6つのレポートレベルが用意されていて、それぞれにしきい値が設定されています。しきい値の数値が高いほど、テスト結果として「重要度が高い」という扱いになります。

レポートレベルレポートレベルの持つ情報しきい値
Debugデバッグレベルのログ10
Info通常の実行ログ20
Warning警告メッセージのログ30
Errorエラーメッセージのログ40
SuccessValidate(検証)における成功ログ110
FailureValidate(検証)における失敗ログ120

※レポートレベルは、独自でカスタマイズすることも可能です。カスタマイズの方法は、こちらをご参照ください。

レポートレベルの設定

今回は、ユースケースの例として、Validateの検証結果(「検証で成功した箇所(レポートレベル=Success)」と「検証で失敗した箇所(レポートレベル=Failure)」)をレポートに表示する方法をご紹介します。レポートの表示情報を調整する方法としては、以下2つの設定方法が用意されています。

・テストを実行する前にレポートレベルを設定する方法
・レポート上でフィルターをかける方法


テストを実行する前にレポートレベルを設定する方法

事前に、レポートに表示したいレポートレベルを設定することができます。

※レポートレベルを設定する際の注意点
・レポートには、指定したレポートレベル以上のしきい値のアクションが表示されます。(指定したレポートレベルを含みます。)
指定したレポートレベルよりも低いしきい値のアクションはレポートに表示されません。
・この設定は、テストスイートからのテスト実行において有効となります。

設定方法は以下の通りです。

1.Ranorex Sutidoにて、ソリューションを開きます。

2.テストスイートを表示します。

3.テストスイート名を右クリックし、「レポートレベル」をクリックします。

4.プルダウンメニューが表示されるので、「Success」を選択します。
※「Success」以上のレポートレベルを持つアクションをレポートに表示することを表します。
※デフォルトでは「Info」が設定されています。

テストを実行すると、レポートレベルが「Success」と「Failure」のアクションのみがレポートに表示されます。


なお、レポートレベルは、テストスイート、テストケース、および、スマートフォルダーで設定することができます。テストケースやスマートフォルダーの設定時に表示される「Inherit」は、親のアイテム(テストスイート/テストケース/スマートフォルダー)の設定を継承することを意味します。


レポート上でフィルターをかける方法

レポート上でレポートレベルを選択することで、表示する情報にフィルターをかけることが可能です。
設定方法は以下の通りです。

1.レポートを表示します。「Filter」では、このレコーディングモジュールで使用されているレポートレベルが確認できます。

2.レコーディングモジュールの「Filter」 で、「Success」と「Failure」にチェックを付けると、チェックを付けたレポートレベルを持つアクションが、表示されます。

同じ方法で、「Info 」や「Error」にチェックを付けると、そのレポートレベルのアクションがレポート上に表示されます。

まとめ

本記事では、「レポートレベル」を使ってレポートに表示する情報を調整する方法についてご紹介しました。テストケースが膨大で、エラー箇所をピックアップして確認したい場合などに有効ですので、ご利用ください。

レポートレベルについては、こちらもご参照ください。