Ranorex(日本語対応)レポートをPDFに変換する #3

今回は、日本語文字を使用しているRanorexレポートをPDF変換する際に、日本語文字を正しく表示させる方法についてご紹介します。

また、RanorexレポートをPDFに変換する方法については以下の記事をご参考ください。

テストケースやレコーディングモジュールの名前に日本語を含むテストの場合、レポートを上のBlog記事(RanorexレポートをPDFに変換する)の手順に従ってPDFで出力すると、下図(図①)のように、日本語の箇所が文字化けしてしまいます。

図①:日本語の文字化け

そこで、今回は日本語を正しく表示させるために行う操作手順をご紹介します。

スタイルシートの設定

日本語の表示を正しくおこなうためには、日本語フォントの指定が必要です。以下の手順で、設定を行います。

① IPAフォント(TTFファイルを使用してください) を入手し、インストールします。今回の記事では、”TTFファイル – IPA Pゴシック”を使用します。IPAフォントは、以下のサイトから入手できます。

IPAフォント入手先:https://moji.or.jp/ipafont/ipa00303/

② 以下のBlog記事より、PDFレポート用のスタイルシート(style.zip)を入手します。 

スタイルシート入手先:「Ranorex(v6 対応)レポートをPDFに変換する #1 」の「ReportToPDF ツールの入手方法」をご参照ください。

③ style.zip を解凍し style.xml を開き、各所の font 指定を IPA フォントに変更します。

例:IPA Pゴシック で指定する場合(Styleシートの一部抜擢となります)

変更前のスタイルシート:

図②:変更前

変更後のスタイルシート:

図③:変更後

注意:style.xmlファイルは、必ず、UTF-8で保存してください。

設定が完了したら、以下いずれかの方法でレポートを変換します。

方法1:既存のレポートを変換する

① コマンドの引数として、用意したスタイルシートを指定し、変換をおこないます。  

例:> ReportToPDF.exe MyReport.rxzlog MyReport.pdf /style:”C:\style.xml”

以下のBlog記事より、 既存のレポートファイル(*.rxzlog)の変換用モジュール(RanorexToPDF_Executable.zip)を入手できます。


変換用モジュール入手先:「Ranorex(v6 対応)レポートをPDFに変換する #1 」‐「ReportToPDF ツールの入手方法」

方法2:テスト時に変換を行う

① 使用するRanorexのバージョンに合う以下のBlog記事に従い、設定を行います。

② テストを実行し、レポートを生成します。

設定後のテスト結果レポートにおいて、下図(図⑥)のように日本語が正しく表示されます。

図⑥:変更後のRanorexレポート

制限事項

  • 使⽤するフォントはIPAフォントである必要はありませんが、単⼀のフォントデータを格納している、TrueType フォント形式 (*.ttf)である必要があります。
  • 複数のフォントデータをまとめて格納している、TrueType コレクションフォント形式 (*.ttc) は、指定しても表⽰することができません。
  • PDFのしおり(目次)については、日本語化対応されておりません。

まとめ

今回のようにスタイルシートを変更することで、日本語を含むRanorexレポートをPDFに変換することができます。 PDFは、簡単にメール経由で共有したり、後で使用するために保管できるため大変便利です。ぜひお試しください。