Ranorex(v7以降 対応)レポートをPDFに変換する #2

従来においても、RanorexレポートをPDF変換することは可能でしたが、変換時には手動でライブラリを追加するなどの必要がありました。しかしながら、Ranorex v7.2 以降に追加された「オートメーションヘルパー」機能を使用することで、より簡単にRanorexレポートをPDFに変換することが可能となりました。

今回は、「オートメーションヘルパー」機能を使用し、RanorexレポートをPDFに変換する方法についてご紹介します。

注意:Ranorex v7.2より前のバージョンを使用している場合、または既存のレポートファイルをPDFファイル形式に変換したい場合は、「Ranorex(v6 対応)レポートをPDFに変換する #1」のBlog記事をご参照ください。

手順:

① 対象のRanorexソリューションを開き、プロジェクトビューから「オートメーションヘルパーの追加」ボタンをクリックし、プロジェクトに追加します。

図1:オートメーションヘルパーの追加(1)
図2:オートメーションヘルパーの追加(2)

これにより、プロジェクトビュー内に「Automation Helper」のプロジェクトが追加されます。

図3:プロジェクトビュー

② テストスイートを開き、PDF変換のモジュール(ReportToPDFModule)を「TEARDOWN」として追加します。「TEARDOWN」として追加したモジュールは、テストの成功/失敗にかかわらず、必ず実行されます。

図4:テストスイート画面

③ テストスイートから、テストを実行します。すると、実行のたびに”{プロジェクト名}_{テスト実行日時}.pdf”のファイル名でPDFレポートが出力されます。

図5:実行後のPDFレポート

パラメーターに値を設定する場合

対象のモジュール(ReportToPDFModule)には、以下の3つのパラメーターが設定されています。各パラメーターの内容につきましては、以下となります。

  1. PdfName → 出力されるPDFのファイル名を指定します。
  2. Xml → PDF変換時に使用する、スタイルシートを指定します。(日本語対応を行う場合、スタイルシートで指定するフォントを日本語フォントにする必要があります。くわしくは、「Ranorex (日本語対応)レポートをPDFに変換する #3」のBlog記事をご参照ください)。
  3. Details → PDFレポートに出力する情報を指定します(none | failed | all のいずれか)。

手順:

① テストスイート画面を開き、「ReportToPDFModule」を右クリックし、「データバインディング」を選択します。

図6:テストスイート画面

② 表示された画面にて、「データバインディング」タブを表示し、「パラメーター」に以下の設定を行います。

  • Name:任意の値
  • Value:紐づける変数に流しこまれる値
  • Module Variable:ReportToPDFModuleに設定されているパラメーター名
図7:パラメーターの設定

XMLを指定する場合、起点となるフォルダは以下となります。

C:\Users\{ユーザー名}\Documents\Ranorex\RanorexStudio Projects\{ソリューション名}\{プロジェクト名}\bin\Debug

上記フォルダを起点とし、相対パスにてファイル指定を行います。たとえば、プロジェクトフォルダの配下にXMLファイルを配置した場合、指定方法としては、図7のように「../../style.xml」となります。

③ テストスイートから、テストを実行します。出力されたレポート上に出力された「Open PDF」ボタンを選択することで、PDFファイルが表示されます。

図8:Ranorexレポート

上記手順により、テスト実行後にRanorexレポートと合わせて、PDF変換されたレポートを出力することが可能です。

今回ご紹介した、オートメーションヘルパーを使用することで、以前よりも簡単にRanorexレポートをPDFに変換することが可能となりました。ぜひお試しください。