Ranorex APIを使用したメールアドレステストデータの作成

Ranorexは、Web、モバイル、デスクトップアプリケーションのテストを自動化できるノーコードツールです。更にRanorex APIを使用してC#またはVB.NETでコードモジュールを作成することができ、テストスイートの有効性を高めることもできます。
本Blog記事では、テスト自動化で活用できるコードをご紹介します。たとえば、入力ボックスを操作してテスト用のランダムデータを生成するために、Ranorex APIのコードを使用して入力フィールドに電子メールアドレスを入力するケースがあります。ランダムデータを使用してテストすると、入力フォームの問題を発見する可能性が高くなり、テストスイートの有効性が高まります。
実装方法
まず、ユーザーコードコレクションを作成します。ユーザーコードコレクションは、ユーザーコードのメソッドのコレクションとして定義されます。すべてのユーザーコードコレクションが、ユーザーコードのライブラリとして使用できます。特定のレコーディングモジュール内にコードを定義することもできますが、コードコレクションを使用することで、異なるレコーディングモジュール間でより簡単に再利用できるようになります。
ユーザーコードコレクション内に、次のコードメソッドを追加します。メインクラス内を右クリックし、表示されるメニューから「新しいメソッドの追加」を選択すると、簡単にユーザーコードコレクションにメソッドを追加できます。
“RandomGenerator“メソッドは 2つのパラメーターを持ちます。
”lengthOfString”パラメーターは、返したい文字列の長さを設定するもので、”generatorType“は、文字列の形式(email、name)を設定します。
“GenerateRandomAlphabetString“と、”SeedRandom“の2つのメソッドは、ランダムな文字列を生成するのに役立つ2つのヘルパーメソッドです。
“GenerateRandomAlphabetString“メソッド内のcase “email”処理では、ランダムなメールアドレスを”randomtext@gmail.com“という形式で作成します。また、case “name”処理では、ランダムなテキストを返します。
※電子メールは、”{メールアドレス名}@gmail.com“の形式で生成されます。
[UserCodeMethod]
public static string RandomGenerator(int lengthOfString, string generatorType)
{
switch(generatorType)
{
case "email":
return string.Format("{0}@gmail.com", GenerateRandomAlphabetString(lengthOfString));
break;
case "name":
return GenerateRandomAlphabetString(lengthOfString);
break;
default:
return GenerateRandomAlphabetString(lengthOfString);
break;
}
}
public static string GenerateRandomAlphabetString(int length)
{
string allowedChars = "abcdefghijklmnopqrstuvwyxzABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ";
var rnd = SeedRandom();
char[] chars = new char[length];
for (int i = 0; i < length; i++)
{
chars[i] = allowedChars[rnd.Next(allowedChars.Length)];
}
return new string(chars);
}
private static Random SeedRandom()
{
return new Random(Guid.NewGuid().GetHashCode());
}
ユーザーコードコレクションにメソッドを追加したら、そのメソッドを利用することができます。ユーザーコードコレクションで作成したメソッドを使用するには、レコーディングモジュールに移動し、「新しいアクションの追加」‐「ユーザーコード」‐「ライブラリから選択]を選択します。追加した“RandomGenerator“メソッドが表示されます。

このメソッドを使用して、ランダムな名前と電子メールを作成できます。たとえば、ランダムな名前とランダムな電子メールを作成する方法は次のとおりです。テストスイートを実行するたびにランダムな名前とメールが生成され、テストの有効性が向上します。
“ライブラリから選択“画面から、メソッドを選択後、「選択項目を追加」をクリックし、レコーディングモジュールにユーザコードアクションとして追加します。

追加したユーザコードアクションを選択し、次のパラメーターを設定します。
- Return valuie:ランダムな名前または、電子メールを受け取るための変数を指定(※変数名は任意)
- lengthOfString:生成したい名前または電子メールの文字列の長さを指定
- generatorType:生成したい名前または電子メールのタイプを指定(名前:name、電子メール:email)
設定例:

実行結果:

各データがランダムで生成されていることが確認できます。
- 電子メール:QMdlKpRHiw@gmail.com
- 名前:eQKBuDApqE
各変数(email、name)に格納されたデータをレコーディングモジュールのアクション(Key sequenceや、Set valueなど)で使用することができます。
次のステップへ
全体として、Ranorex APIを使用すると、Ranorex Studioのノーコードレコーディングツールを補完する強力なスクリプトを作成できます。
C#を使用してランダムデータを作成し、入力フィールドをテストすることは、このAPIを使用して作成できる多くのユースケースの1つに過ぎません。
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この記事は、開発元 Ranorex 社 Blog 「Support Corner: Creating Email Address Test Data With the Ranorex API」2024年2月29日の翻訳記事です。)