ソースコード(C#、VB.NET)を使用したテスト作成
Ranorexでは、テストの作成において、基本、UIベースにて作業をおこないます。しかし、以下のようなテストを作成したい場合、Ranorexが提供する機能だけでは、対応が難しい場合があります。
- データベースにアクセスし、クエリを実行することで直接、データを参照したい。
- 計算式の結果をアプリケーションの入力データとして使用したい。
- 複雑な条件分岐やループ処理によるアクション実行をおこないたい。
上記のようなケースにおいて、ソースコードを使用することで対応できます。Ranorexではコーディングしたソースコードをモジュールや、実行アクションとして呼び出すことができます。
※ソースコードを使用する際のプログラミング言語は、Ranorexが対応するC#または、VB.NETのどちらかを選択できます。どちらの言語を使用するかは、Ranorex Studioにて、新規にソリューションを作成する際の設定画面にて選択できます。
ソースコードを使用する方法として、以下の3つの機能が用意されています。
- ユーザーコード
- コードモジュール
- ユーザーコード コレクション
ユーザーコード
ユーザーコードは、レコーディングモジュール内にあるソースファイル({プロジェクト名}.UserCode.cs/vb)でコーディングをおこないます。作成したソースコードは、そのレコーディングモジュール内での利用を目的とします。そのため、基本的に他のレコーディングモジュールで使用することはできません。
Ranorex Studioの プロジェクトビューにおいて、レコーディングモジュール(.rxrec)を展開すると、2つのソースファイルが確認できます。
- <レコーディングモジュール名>.cs/vb:テストのレコーディングにおいて、テスト対象のアプリケーションの操作がソースコードとして自動生成されたソースファイル。(※本ソースファイルは、変更することはできません)
- <レコーディングモジュール名>.UserCode.cs/vb:レコーディングモジュールで使用するソースコードを記述するためのソースファイル。
コードモジュール
コードモジュールは、専用のモジュール(ソースファイル)にコーディングをおこないます。作成したソースコードは、主にテスト実行時における初期処理や、後処理での利用を目的としています。
ユーザーコードコレクション
ユーザーコードコレクションは、専用のモジュール(ソースファイル)にコーディングをおこないます。作成したソースコードは、複数のレコーディングモジュールでの利用を目的としています。複数のテストケースや、プロジェクトチーム間でソースコードを共有して使用できます。
まとめ
Ranorexでソースコードを使用する場合、テストケース内で特定の処理だけを部分的にコード化できます。またコード化の必要が無いモジュールやアクションにおいては、UIベースでのテスト作成をおこなうことができます。このため必要最低限のソースコードの管理・運用での対応が可能となります。
次回の記事では、今回、紹介した3つのコーディング方法について解説していきたいと思います。