UI テスト: 初心者向けガイド & チェックリスト

UI テストを理解するには、まずユーザーインターフェイス (UI) を理解する必要があります。ユーザーインターフェイスは、ユーザーが操作するソフトウェア部分であり、この部分がユーザー視点によるアプリケーションの成功を左右します。ユーザーインターフェイスのデザインは、その機能性とともに非常に重要であるため、開発者は UI が重要な基準を満たしていることを確認することに多くのテストを集中させます。

UI テストとは

UI が期待どおりに動作し、様々なユーザーがアクセスできるかを判断するためには、UI テストを実施することが重要です。UI テストとは、開発者がソフトウェアの視覚的要素をテストし、これらの要素が機能とパフォーマンスの要件に従って正常に動作していることを確認するプロセスです。このようなテストにより、エンドユーザーがアクセスする前に、ソフトウェアにバグがないことを確認できます。

UI テストに含まれる一般的な機能には、以下のようなものがあります。

  • ビジュアルデザイン
  • パフォーマンス
  • コンプライアンス
  • ユーザビリティ
  • 機能性

UI テストの自動化

UI テストには、手動で行う方法と、自動化ツールで行う方法の2種類があります。

手動テストとは、テストのためのパラメーターを作成するだけでなく、テスター自身でテストプロセスを実行することを意味します。たとえば、検索バーが正しく機能することをテストしたい場合、自分で検索バーに移動し、検索機能を使って何かを検索する必要があります。このプロセスは、さまざまな要素やシナリオを扱っている場合、特に複数のブラウザーやデバイスでテストしたり同じ要素を繰り返しテストしたりする場合、面倒な作業になりがちです。

そこで、自動テストが非常に役立ちます。自動テストを使えば、自動化されたテストシナリオにパラメーターを入力することで、他のタスクの作業中に、テストを実行することができます。自動テストは、時間と労力を省き、人間が行うテストで起こりうるエラーを回避することができます。つまり、自動テストは正確さとスピード、そして効率性を保証します。

グラフィックユーザーインターフェイスとコマンドラインインターフェイス

ユーザーインターフェイスは、さまざまな形で存在しています。ユーザーがアプリケーションとやり取りするためのユーザーインターフェイスとして、グラフィックユーザーインターフェイス (GUI) とコマンドラインインターフェイス (CLI) があります。

この2つの間には、ユーザーの目から見て両者を定義するいくつかの違いがあります。グラフィックユーザーインターフェイスの場合、ユーザーが行うやり取りを示します。つまり、ユーザーが視覚的要素とやり取りすることで、ページ上にテキスト、動画、画像などが表示されます。

コマンドラインインターフェイスは GUI ほど直感的ではありません。これは、CLI では視覚的に要素を選択できないからです。実際、CLI は、機能するために記述されたコマンドに依存しています。CLI では、ユーザーはコマンドを入力し、システムから応答を受け取ることができる端末またはコンソールウィンドウとやり取りします。

UI テストフレームワーク

ほとんどの自動化された UI テストフレームワークは、同じ基本的なプロセスに従います。

  • 最初の調査: テスト内容を確認し、UI テストが必要かどうかを判断します。
  • UIテストケースの計画: これができたら、次に、ユーザーインターフェイスのどの要素をテストしなければならないかを決定するためのテスト計画を作成する必要があります。
  • 戦略の計画: この段階では「どの要素を最初にテストするか」および「どのような種類のテストを先に実施する必要があるか」について優先順位を付けることができます。
  • UIテストフレームワークの開発: この段階では、ユーザーインターフェイステストのフレームワークを開発し、実際のテスト段階に進むことができるようにします。
  • テストスクリプト: これは、実際のテストを実施するプロセスのステップです。自動テストでは、このステップに必要なテスター側での積極的な努力はほとんどありません。
  • UIテストの実行: この時点で、Ranorex Studio はテストプロセスをリードし、テスターの手動入力なしでテストを実行します。そのため、テスター側では特に作業せずに必要な情報を生成できます。
  • 分析: テストが完了すると、その結果が表示され、テスターが結果を確認できます。ソフトウェア開発プロセスを継続する前に対処が必要なバグを特定できるため、分析はテストプロセスの重要な部分です。
  • テストレポート: Ranorex Studio のテストレポートは、効率性を重視して作成されています。このため、テスト実行でバグが検出された場合、スクリーンショットが表示され、テスターは失敗を簡単に追跡できます。また、テストの記録を表示することで、テストを再度実行しなくても何が起こったかを判断できます。

UI テストのチェックリスト

UI テストフレームワークとして手動と自動のどちらを選ぶにせよ、必ずソフトウェアの以下の側面をテストしてください。

機能テスト

ユーザーインターフェイスが正しく動作していることを確認するためには、機能テストが不可欠です。機能テストは、ソフトウェアの機能仕様に注目し、これらの要件に対してシステムを検証するためのテストを実行します。

レスポンシブデザインテスト

レスポンシブデザインテストでは、ソフトウェアの実際の使い勝手を損なうことなく、アプリがさまざまな画面サイズに適応できることを確認します。レスポンシブデザインテストは、すべての視覚的要素が表示域に応じてサイズ変更され、拡大縮小されることを保証します。

クロスプラットフォームの互換性

クロスプラットフォームの互換性は、ソフトウェアがモバイル、タブレット、デスクトップの各ユーザーに最適化されていることを確認するためのものです。さらに、クロスプラットフォームの互換性テストでは、すべての視覚的要素がプラットフォーム間で一貫して同じように機能することを確認します。

スケーラビリティ

スケーラビリティとは、ソフトウェアが増加するワークロードを処理する能力のことです。つまり、ソフトウェアが処理できるトラフィックの量と、ワークロードの増大がユーザビリティに与える影響を定義します。UI テストでスケーラビリティをチェックすることで、例外的なワークロードに備えることができます。また、アプリが予想されるトラフィックを失敗することなく確実に処理できるようにするのに役立ちます。

モバイルフレンドリー

Web サイトやアプリケーションにアクセスするために携帯電話のみを使用する、または主に携帯電話を使用するユーザーの数を考えると、ソフトウェアがモバイルプラットフォームでスムーズに動作すること、そしてモバイルユーザーが必要なすべての要素にアクセスしてシームレスなエクスペリエンスを実現できるようにすることが重要です。

画質のクオリティと配置

画像の解像度は、画像の鮮明さを維持するのに十分なものである必要がありますが、解像度が高過ぎる画像やサイズが大き過ぎる画像は、読み込み速度が遅くなり、ユーザーエクスペリエンスに影響を与え、その結果ユーザーがアプリケーションから離れてしまう可能性があります。さらに、画像の配置はプラットフォームやデバイス間で一貫している必要があります。

コピー精度

ソフトウェアプログラムのコピーには、以下のようなチェックすべき要素があります。

  • スペルと文法
  • フォントサイズの統一
  • 間隔
  • 書式設定

読み込み速度

読み込み速度は、UI テストの柱のひとつです。十分な速度が出ないと、ユーザーはソフトウェアから離れ、最終的にユーザーエクスペリエンスがすべて失われる可能性があります。UI の視覚的要素を高品質に保ちつつ、ユーザーの注意を引き続けるためのしきい値を決定する必要があります。

自動 UI テストの利点

自動 UI テストには、以下のような利点があります。

  • 長期的なコスト効率: 自動テストは、最終的に手動テストよりもコスト効率が高くなります。
  • 容易なメンテナンス: 自動テストでは、プログラムにテストを実行させることで、メンテナンスを減らすことができます。
  • インテグレーション: Ranorex Studio には、テストプロセスを容易にするためのプログラムインテグレーションが用意されています。
  • 大量データのスムーズな入力: 大規模で複雑なテストも、自動テストなら簡単に実行できます。
  • シンプルなソフトウェア: Ranorex Studio のドラッグ&ドロップ機能により、コーディングなしでテストを実行できます。
  • 直感的なテストレポート: Ranorex Studio のテストレポートを使用すると、テストを再実行することなく、簡単にバグを特定して脆弱性を修正できます。

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(この記事は、開発元 Ranorex 社 Blog 「UI Testing: A Beginner’s Guide & Checklist」2023年01月06日の翻訳記事です。)