Ranorex:テストの実行時間を確認する

テストを実行する中で、特定の操作が完了するまでにかかる時間や、テストの経過時間を確認したいといったご質問をいただくことがあります。
Ranorexでは、そのための方法として、作成したテストシナリオにストップウォッチのような機能を持つメソッドを追加したり、レポート上でテストの経過時間を確認いただくことが可能です。そこで、本記事では、Ranorexでテストを実行した際に、テストの実行にかかった時間を確認する方法として、以下2つをご紹介します。

  • 時間を計測するメソッドを追加する
  • レポートのタイムスタンプを確認する

時間を計測するメソッドを追加する

オートメーションヘルパーに用意されている「StartTimer/StopTimer」メソッドを使用することで、特定の操作が完了するまでにかかる時間を計測することができます。

  • StartTimer:タイマーを開始する
  • StopTimer:タイマーを終了する

※オートメーションヘルパーの追加方法については、ユーザーガイド(オートメーション ヘルパーの追加と更新)をご参照ください。

StartTimer/StopTimerメソッドの使用方法は以下の通りです。

1. Ranorex Studioで、対象のレコ―ディングモジュールを開きます。

2. 「新しいアクションの追加」から、「ユーザーコード(User code)」-「ライブラリから選択」で表示される画面において、「SystemLibrary」の「StartTimer」メソッドを選択後、「選択項目を追加」をクリックします。

3. User Codeアクションとして「StartTimer」メソッドが追加されるので、時間計測を開始したい位置にドラッグアンドドロップで移動します。

※なお、「StartTimer」メソッドのtimerName欄では、タイマー名を設定することができます。(変数を設定することもできます。)

4. 手順2と同様の方法で、「SystemLibrary」の「StopTimer」メソッドを追加します。

5. User Codeアクションとして「StopTimer」メソッドが追加されるので、時間計測を終了したい位置にドラッグアンドドロップで移動します。
※「StopTimer」メソッドのtimerName欄には、「StartTimer」メソッドと同じ名前を設定します。

なお、「StopTimer」メソッドでは、戻り値を設定できます。以下の方法で戻り値を設定することで、計測した時間をレポートに出力することも可能です。

6. 追加した「StopTimer」メソッドのReturn value欄から「As new variable」を選択して、任意の変数名を設定します。

7. 「新しいアクションの追加」から、「ログメッセージ(Log message)」を選択し、Message欄に手順6で作成した変数を設定します。


上記の設定後にテストを実行すると、「StartTimer~StopTimer」までの実行時間を計測し、結果をレポート上で確認することができます。

テストにかかった時間は、「StopTimer」メソッドの「duration:」、及び、ログメッセージアクションの実行結果から確認することができます。


「StartTimer/StopTimer」メソッドの補足事項

  • 「StartTimer/StopTimer」メソッドは、timerNameを設定しておくことで、複数のタイマーを設定可能です。たとえば、タイマー1とタイマー2を用意した場合、それぞれのタイマー名ごとの計測時間を確認できます。

  • 「StartTimer/StopTimer」メソッドはレコーディングモジュールを跨いで設定可能です。


レポートのタイムスタンプを確認する

テストを実行した時の各アクションの開始時間は、出力レポートの「Time」欄に表示されます。
そのため、レポートの「Time」欄から、アクションの開始時間や、テストスイート/レコーディングモジュール単位の実行時間を確認することができます。


「Time」欄に表示される時間に関しては、出力内容の設定がおこなえます。

1. Ranorex Studioから「テストスイートの表示」を選択して、テストスイートを表示します。

2. テストスイート名を右クリックし、「プロパティ」を選択します。

3. 「レポート」-「タイムスタンプ」変更します。

タイムスタンプの設定内容は以下の3種類から選択できます。

  • テストスイート開始時間からの相対時刻:Time欄にはテストスイート実行開始からの経過時間が表示され、テストスイート単位で時間を確認できます。
  • テストモジュール開始時刻からの相対時刻:Time欄にはレコーディングモジュール実行開始からの経過時間が表示され、レコーディングモジュール単位で時間を確認できます。
  • ウォールクロック(マシンの時刻):Time欄にはマシンの時刻を表示します。

まとめ

本記事では、テストの実行時間を確認する方法をご紹介しました。
今回ご紹介した機能の詳細は、各ページをご参照ください。