オフライン環境で Automation Helpers を使用する方法 – Ranorex v9.3.2

Ranorexの機能の1つとして、オートメーションヘルパーがあります。
オートメーションヘルパーとは、テスト実行後に生成されるレポートをPDFに変換したり、テスト結果をメール送信するなど、便利な機能が1つのプロジェクトとして用意されています。

オートメーションヘルパーは、NuGetパッケージとして提供されています。そのため、オートメーションヘルパーをRanorexソリューションへ追加するためには、通常、対象のマシンがインターネットに接続されている必要があります。

本記事では、インターネット接続ができない、オフライン環境のマシンに対し、オートメーションヘルパーを追加する方法についてご紹介します。

インターネット接続ができないマシンにオートメーションヘルパーを使用するための作業は、以下の通りとなります。

  1. インターネット接続可能なマシンで、オートメーションヘルパーを取得する
    インターネット接続が可能なマシンを使用し、NuGetから直接オートメーションヘルパーをダウンロードします。
  2. オフライン環境のマシンへ、ダウンロードしたオートメーションヘルパーを配置する
    ダウンロードしたオートメーションヘルパーを、オフライン環境のRanorexソリューションへ追加します。
  3. 既存プロジェクトから、追加したオートメーションヘルパーを参照する
    既存のプロジェクトから、新たに追加したオートメーションヘルパーを参照できるように設定します。

以下、手順となります。

1.インターネット接続可能なマシンで、オートメーションヘルパーを取得する

① インターネット接続可能な環境にて、Webブラウザを使用し、NuGetのRanorex.AutomationHelpersパッケージのページにアクセスします。

URL:https://www.nuget.org/packages/Ranorex.AutomationHelpers/

② Ranorex.AutomationHelpersパッケージページの右側にある、Download package をクリックします。

Ranorex.AutomationHeplers 1.6.6 の場合

これにより、ranorex.automationhelpers.1.6.6.nupkg がダウンロードされます。

③ NuGetのRanorex.ReportToPDFパッケージのページにアクセスします。

URL:https://www.nuget.org/packages/Ranorex.ReportToPDF/ 

③ Ranorex.ReportToPDFパッケージページの右側にある、Download package をクリックします。


Ranorex.ReportToPDF 1.0.17 の場合

これにより、ranorex.reporttopdf.1.0.17.nupkg がダウンロードされます。

2.オフライン環境のマシンへ、ダウンロードしたオートメーションヘルパーを配置する

① オフライン環境のマシンにて、Ranorex Studioを起動し、対象のソリューションを開きます。

② プロジェクトビューにて、最上位の Solution ソリューション名 を選択し、右クリックをおこない 追加 – 空のプロジェクト を選択します。

空のプロジェクト 追加

③ 新しいプロジェトの追加 画面にて、オートメーションヘルパー用の空のプロジェクトを追加します。
今回は、 AutomationHelpersという名称のプロジェクトを追加します。

新しいプロジェクト 追加

これにより、AutomationHelpers プロジェクトが追加されます。

続いて、手順1でダウンロードしたnugetパッケージをローカル環境上で展開するため、以下の手順をおこないます。

④ 手順1でダウンロードした2つのパッケージファイル(nupkg)を任意のフォルダーにコピーします。
たとえば、 C:\tmp\LocalNugetRepository の配下に配置します。

パッケージファイル

⑤ Ranorex Studioのメニューバーから ツール – オプション を選択し、 パッケージ管理 – パッケージソース を選択します。

ツール – オプション

⑥ 任意の名前を設定し、手順① でパッケージファイルを配置したフォルダーを指定先フォルダーとして設定します。

パッケージ ソース

⑦ 追加 ボタンをクリックし、上側のパッケージソースの一覧から、指定先を追加したローカルソースに変更します。

パッケージ ソース の指定

⑧ OK ボタンをクリックします。

続いて、手順②③で追加したAutomationHelpersプロジェクト内で、パッケージファイルを展開します。

⑨ プロジェクトビューから、AutomationHelpersプロジェクトを右クリックし、 パッケージの管理 を選択します。

パッケージの管理

⑩ 利用可能 タブ内から Ranorex Automation Helpers と Ranorex ReportToPDF を追加します。

パッケージの追加

これにより、AutomationHelpers プロジェクトには、 Modules と UserCodeCollections フォルダーが追加されます。

Modules / UserCOdeCollections フォルダー

3. 既存のプロジェクトから、オートメーションヘルパーを参照する

① 左上のプロジェクトビューから、AutomationHelpers を参照したいプロジェクトを右クリックし、 追加 – 参照の追加 を選択します。

参照の追加

② プロジェクト タブを開き、新たに追加したプロジェクト(AutomationHelpers)を選択し、選択 ボタンをクリックします。

参照の追加 – プロジェクト

③ OK ボタンをクリックします。

上記手順により、インターネット接続できないマシンに対しても、オートメーションヘルパーの追加がおこなえます。ぜひお試しください。

オートメーションヘルパーの使用方法は、以下のBlog記事にて紹介しています。合わせてご参照ください。
・Automation Helpersによる提供モジュール/メソッド内容のご紹介
http://ranorex.techmatrix.jp/2019/09/13/method-list-for-automation-helpers/