2018年4月13日 / 最終更新日時 : 2020年9月3日 user Ranorex機能

改善されたテストスイート階層

テストシナリオが複雑になるにつれ、テストスイートがだんだん理解不能かつ複雑になる可能性があります－そうなると、レポートがわかりづらく、分析しにくくなるのは言うまでもありません。そのため、Ranorex 7.0のテストスイート構造は、フラットな、したがって読みやすい階層に変わったのです。

Ranorex 7.0では、Ranorex Studioにスマートフォルダーが導入されました。スマートフォルダーは、以前のバージョンの単純なフォルダーのほか、ネストされたテストケースの代わりになります。スマートフォルダーを使用すると、可能なかぎり自由にテストスイートを構成できます。たとえば、外部データをバインディングしたり、フォルダーの下にあるテストシナリオの繰り返し回数を定義したりできます。また、テストスイートとレポートがJUnit互換になり、CIシステムでの拡張レポートへの統合が簡単になります。

既存のRanorexソリューションをアップグレードする方法

Ranorex 7.0をインストールして既存のソリューションを開くと、テストスイートが自動的にアップグレードされます。アップグレードでは、次の変更が行われます。

以前の単純なフォルダーがスマートフォルダーに置き換えられます
ネストされたテストケースが、スマートフォルダーを使用して自動的に再構成されます

アップグレードレポートには、ソリューションに加えられた変更が記載されます。

単純なフォルダーからスマートフォルダーへの進化

前述のように、以前の単純なフォルダーは、より強力なスマートフォルダーに置き換えられます。これには2つの利点があります。ひとつは、スマートフォルダー内のテストシナリオを反復実行する回数を定義できるようになったことです。もうひとつは、スマートフォルダーの下にあるテストケースとモジュールに外部データおよびパラメーターをバインドできることです。さらに、以前の単純なフォルダーとは違って、スマートフォルダーはテストケースと同じ方法で実行できるようになりました。

テストケースをネストせずにテストシナリオをマッピングする方法

ソリューションをアップグレードすると、ネストされたテストケースはすべて自動的にスマートフォルダーに変換されます。洗練されたメカニズムは、次のルールセットに従ってテストスイートを処理します。

すべてのテストモジュールは、テストケース（またはセットアップ/ティアダウンリージョン）の一部になります
テストケースは別のテストケースの子孫になることはできません

スマートフォルダーは、いつでもテストケースに変換できます。スマートフォルダーを右クリックし、コンテキストメニューの[Convert to Test Case] をクリックするだけです。

前述のメカニズムは、与えられたルールセットが確実に実行されることを保証します。
同じルールがテストスイート内でテストケースのコピーや移動を行う場合にも適用されます。テストケースが自動的にスマートフォルダーに変換される前、または逆にスマートフォルダーがテストケースに変換される前に、次のダイアログが表示されます。

Ranorex 7.0では、さらにスマートフォルダーとテストケースをデータ駆動にし、スマートフォルダーまたはテストケースの実行を繰り返す回数を定義することもできます。これを行うには、<F4>キーを押してプロパティパッドを開き、目的のスマートフォルダーまたはテストケースを選択します。あとは適切なプロパティに反復回数を入力するだけです。

フラットなテストスイート構造の利点

テストケースのネストを排除することにより、全体的なテストスイート構造と、結果として生成されるレポートの構造がよりシンプルになり、より読みやすくなります。さらに、実行されたテストケース数を把握することが簡単になるほか、レポートに表示されるテストケース数がJunit標準に準拠した形になります。

JUnitと互換性のあるレポートのコピーを生成することもできます。これにより、テスト実行とレポートを多くの継続的インテグレーションシステムに簡単に統合することができます。これを行うには、テストスイートのルートフォルダーを右クリックし、コンテキストメニューからテストスイートのプロパティを開きます。[ Report]タブに切り替え、[Create a JUnit compatible copy of the report]オプションを有効にします。